医療従事者がワークライフバランスを保つ方法

看護師がワークライフバランスを保つためには職場の理解は欠かせません。問題としてよくあるのが、職場でワークライフバランスを保つ体制が作れないことです。実際、ワークライフバランスが大事だと分かっていても、人材不足等で忙しくなると仕事を優先する職場は少なくありません。そもそも、医療という命を救う現場である以上、人の命を最優先せねばならず、結果的に自分のことよりも患者さんを助けることを余儀なくされます。

看護師の人材不足は慢性化しており、それが原因で離職する人も少なくありません。そうなれば、一人あたりの重圧が大きくなり、忙しいのが当たり前になります。それがそのままスタンダードになり、結果的に全員のワークライフバランスが崩れてしまうことになります。現場でこれを改善するためには、どんなに忙しくても、ワークライフバランスを保てる体制をつくり、それぞれが無理なく仕事ができる状況にすることが必要不可欠です。そのためには、病院側は職場の環境・待遇を整えて人材獲得に尽力し、スタッフ側は効率化やチームワークを整えて改善していくことが求められます。

一個人の看護師においては、オンとオフの区別がつかない状態は非常に危険です。働き詰めで突っ走っていると、いずれ心身を壊してしまいます。中でも、真面目で責任感がある看護師に多いのが、プライベートでも常に患者さんのことを考えてしまうことです。そんな方は、自分以外の医療スタッフのことを信じることが大事です。他のスタッフもおり、チームできちんと患者さんにベストな医療を提供できていることを理解しましょう。なんでも一人で考えて抱え込むのはよろしくありません。

また、他に悩みとしてよくあるのが、仕事と家庭の両立です。看護師がワークライフバランスを保つ上で、家族の協力は欠かせません。家族が看護師の仕事に対して理解してくれなければ、仕事に打ち込むことは難しいでしょう。この課題を乗り越えるためには、家族とよく話し合うことが大切です。家族が協力できる点と妥協できない点を洗い出して、家族が納得できる働き方を見つけるようにしましょう。その条件が今の職場では厳しいようなら、それを実現できる職場を探し、働き方を見直すことが大事です。看護師であれば、検診センターや保育園、デイサービスなど、病院以外で柔軟に働ける職場もあるため、ぜひ検討してみると良いでしょう。